米ソムリエが鑑定したお米 高瀬さん
山梨県
農林48号(有機肥料100%使用) 参考:有機肥料80%のページはこちらをクリック
第19回 米・食味分析鑑定コンクール:国際大会 | |||||
食味値 | 85〜91 | 味度値 | 81.5〜 82.8 |
総合 | 171.5〜 173.8 |
アイガモ農法により、栽培期間中農薬不使用(除草剤、殺虫剤等の農薬)
生産者 | 高瀬 弘樹 | |
生産住所 | 山梨県北杜市須玉町大蔵 | |
作付面積 | 約27アール | |
本年度 倒伏状況 |
倒伏率0% 倒伏していません |
項目 | 3点 | 2点 | 1点 | ー1点 | ー2点 | |
1 | 土質 | 埴壌土 | 壌土 | 埴土 | 砂壌土 | 砂土 |
2 | 登熟期の 昼夜温度差 |
10℃〜 | 8〜9℃ | 6〜7℃ | 4〜5℃ | 2〜3℃ |
3 | 平均日照時間 | 15〜16時間 | 13〜14時間 | 11〜12時間 | 9〜10時間 | 7〜8時間 |
4 | 水環境 | 貯水し昇温させた水 | 伏流水 | 一般河川水 | ため池からの取水 | 生活用水の混流水 |
5 | 苦土のマグネシウム施肥料/10アール | 2.5キロ前後 | 2キロ前後 | 1.5キロ前後 | 1キロ前後 | 0.5キロ前後 |
6 | 水田の減水深/日 | 20〜40mm | 10〜20mm | 10mm以下 | 50〜60mm | 70mm以上 |
7 | CEC(土が肥料を保持する力) | 20〜25me | 15〜19me | 10〜14me | 9me以下 | 50me以上 |
8 | 実肥のチッソ量 | ゼロ | 2キロ以下 | 3〜4キロ | 5〜6キロ | 7キロ以上 |
9 | 農薬使用回数 | ゼロ | 慣行の 80%減以上 |
慣行の 79〜60%減 |
慣行の 59〜40%減 |
慣行の 39%減以下 |
10 | 堆肥の年間使用量 | 1トン | 0.7トン | 0.5トン | 0.3トン | ゼロ |
11 | 有機栽培歴 | 10年以上 | 7〜9年 | 4〜6年 | 1〜3年 | 経験ゼロ |
12 | 生物多様性 | 30種以上 | 25種以上 | 20種以上 | 10種以上 | 5種以上 |
13 | 乾燥法 | はざ掛け等の自然乾燥 | 低温の 長時間乾燥 |
中温の 長時間乾燥 |
高温の 間断乾燥 |
高温の 短時間乾燥 |
14 | 保管法 | 低温倉庫の モミ貯蔵 |
低温倉庫の 玄米貯蔵 |
11〜3月常温4月以降定温貯蔵 | サイロ貯蔵 | 玄米の 年間常温貯蔵 |
15 | 安全性確認 | 有機栽培 | 有機転換中 農産物 |
減農薬・減化学肥料農産物 | 減農薬 農産物 |
減化学肥料 農産物 |
16 | 種モミ | 新種 | 2年種 | 3年種 | 4年種 | 5年種 |
合計 | 15 | 10 | 5 | 0 | 0 | |
総合得点 30 点 |
0点〜48点 | 0点以下 |
良食味、高品質のお米ができる条件を満たした 圃場環境、生産技術、栽培管理方法である |
高品質ではあるものの 品質向上に努力が必要な 圃場環境、生産技術、栽培管理方法である |
平成29年度産 アイガモ農法米 農林48号(有機発酵肥料100%使用)
品種 | 農林48号 |
本年10アールあたりの収量 | 約500〜600キロ |
耕作面積 | 27アール |
耕期 | 平成28年11月 |
播種 | 平成29年5月15日 |
代かき | 平成29年6月13日〜 |
田植え | 平成29年6月15日〜 |
栽埴密度 | 28cm×30cm(約40株/坪) |
中干し | 無し |
出穂期 | 平成29年8月20日頃 |
刈り取り | 平成29年10月日頃〜 |
土作り(有機肥料100%) | 天然、有機資材(天然カリ、天然リン、米糠、籾殻、クン炭、 貝化石、魚粉、骨粉、鶏糞、草木灰、菜種かす等)を混ぜ合わせEM菌で発酵させた肥料10aあたり300キロ施肥 |
肥培管理 | 追肥無し |
除草剤 | 無し アイガモ農法 |
殺虫剤 | 無し アイガモ農法 |
種子消毒 | EM1号活性液500倍に10日間 |
育苗床土 | EM発酵肥料:焼土=8:92の配合の床土を使用 |
育苗 | ビニールハウスでの水補給、EM2号の散布 |
アイガモ農法で体に悪影響のある除草剤、殺虫剤を一切使わずに作りました。アイガモが活躍する6月中旬〜8月中旬、人間に慣れたカモ達は網越しに飛びついてきたり、本当に可愛くて癒されます。ぜひご家族でアイガモ見学にお出かけください。アイガモ農法米は肥料にもこだわっており、米糠、菜種油かす、バットグアノ、骨紛、魚粉、天然硫化等と使用して天然由来の有機肥料を100%以使って手間暇かけて丁寧に作っています。乾燥は全てはざ掛けをして天日干ししているので、一味違います。全国的に生産量の極めて少ない『幻の米』農林48号というお米と、アイガモ農法を多くの方々に知っていただき、安全で安心のおいしい米を食べていただきたいと思っています。
山梨県は周囲を山々に囲まれて台風や災害が少ないという特徴があります。また北杜市の日照時間は日本一であり、八ヶ岳から注がれる清らかな水はおいしい米作りに適しています。まさに自然と資源に恵まれた地域と言えます。農林48号という米の品種は病気に弱く収穫量も少ないため生産者の減少が目立っています。そのような状況の中、農薬をほとんど使用しないアイガモ農法と試行錯誤して作った有機肥料で、安全なお米作りに取り組んでいます。さらに、はざ掛け天日干し、モミ貯蔵といった手間暇かかるけれど、お米のおいしさや鮮度を保つ重要な方法を変えずに行っている事からも、高品質のお米であることがわかります。お米の特徴としてはコシヒカリと比べもちもちしていて適度な粘り気があります。ほどよい噛みごたえで冷めてからも甘みを増しおいしく食べられるお米です。おむすびやお弁当に最適と言えます。
アイガモ農法 アイガモは稲の生長の妨げになる雑草や害虫を好んで食べてくれます。またアイガモが泳ぎ回ることで土がかき混ぜられ、根に酸素や栄養をまんべんなく行き届かせます。さらにアイガモの糞尿が良き有機肥料となり、病気に強いじょうぶで健康な稲に育ててくれます。アイガモ農法は自然環境を守りつつ、体に悪影響のある除草剤、殺虫剤を使わずにお米を作ることができるのです。 |
EM菌(efective micro organisms) 有用微生物群、自然界に生息している微生物の中から、自然界を浄化する働きや物質の生合成を行う働きを持つ有用な微生物を抽出し、人工的に培養したものです。農業用資材として販売されていて、有機物と混ぜ合わせることで発酵分解が行われ、環境にやさしい肥料を作ることができます。 また場の微生物の勢力を悪い状態から良い状態に変えてくれます。籾種消毒においては、農薬を使わずに稲の病原菌となる悪い細菌の勢力を弱め活動できないようにします。 |
生産者 高瀬 弘樹 |
米・食味鑑定士 秋月 綾子 |