アイガモは野生のマガモとアヒルの交雑種です。欧米、または日本でもしばしば狩猟用の囮として使われていました。羽の色は鴨と同じですが、野生が強いと小さいけれど活発なアイガモが、アヒルが強いと大型で動きの遅いアイガモが生まれます。飛べないので自然界では生きていけませんが、まれにマガモの血の強いアイガモは多少空を飛ぶことができるので、環境が良ければ生き残っていけます。人間によって作られた自然界に存在しない雑種なので、放鳥は固く禁じられています。お米を作るときに飼うアイガモは、生産者が毎年業者から、孵化した雛アイガモを購入し飼育をしています。アイガモを田んぼで飼うまでには手間がかかるために、合鴨農法米を作るまでには技術的にもいろいろ大変です。特に雛のアイガモは寒さや外敵に弱い為、田んぼに放す前に死んでしまったりします。6月〜8月までの2、3ヶ月活躍した後、または稲の穂が出るころには鴨牧場に一時収容されて、観賞用にもらわれて行ったり、食肉として出荷されていきます。
アイガモは稲の生長の妨げになる雑草や害虫を好んで食べてくれます。またアイガモが泳ぎ回ることで土がかき混ぜられ、根に酸素や栄養をまんべんなく行き届かせます。さらにアイガモの糞尿が良き有機肥料となり、病気に強いじょうぶで健康な稲に育ててくれます。アイガモ農法は自然環境を守りつつ、体に悪影響のある除草剤、殺虫剤を使わずにお米を作ることができるのです。
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